岐阜城

信長流おもてなし三つの真髄

岐阜城山麓に造られた迎賓館。それはまるで山水画の世界を原寸大で再現したかのようです。巨石を並べた通路や石垣、金箔瓦で飾られた建物、趣向を凝らした庭園群、次々と現れる豪華な部屋、 そして信長公自ら食事の膳を運んでくる意外な演出!訪れた人々は次々と現れる光景に、さぞ驚いたことでしょう。

岐阜城訪問

山上は最後の砦となる軍事施設ですが、信長公はそこにも客人を招き、城内のすべてを見学させました。ルイス・フロイスは柴田勝家の案内でここを訪れています。

信長公は限られた人しか入れない特別な場所で、最高のおもてなしを繰り広げます。豪華な食材を遠方から取り寄せるのは当たり前、時には庭で飼っていた鳥さえもメインディッシュに提供しました。

通常、家臣が行う食事の世話も、信長公が自ら実施!細部まで行き届いたおもてなしに、どのお客様も大満足でした。

長良川の鵜飼観覧

漆黒の闇の中で行われる光・熱・音・水・風の一大ページェントはとてもセクシー!

信長公は秋山伯耆守を招くなど鵜飼を接待の場として用い、「鵜匠」の名称を与えて保護したと伝えられています。

金華山や長良川の美しい自然と景観。ここは、中世から和歌に詠まれる景勝地でもありました。そのまちの骨格は戦国時代までさかのぼります。
 見どころ満載の岐阜の町ですが、中でも濃尾平野を一望する山上からの大パノラマは、信長公自慢の風景!ここに招かれた山科言継は、その素晴らしい眺めに言葉を失いました。

楽市楽座や長良川の水運で栄えた信長公の城下町では、上流から運ばれた美濃和紙や竹を使った文化が育まれました。その文化は提灯・団扇・和傘、そして岐阜大仏を生み出し、まちに更なる賑わいをもたらしたのです。